第一弾で0カ月から18カ月までの離乳食開始から完了期までをまとめて紹介しました。
今回の第二弾は18カ月から5歳までの幼児食に移り変わっていく中での子どもの発達と食生活について紹介していきます。離乳食時とは違って子どもと一緒に何かをする、お手伝いしてもらうなどコミュニケーションが増えていきますよ!
目次(クリックすると自動で飛びます)
月齢・年齢別の離乳食・幼児食生活を知ろう!
幼児中期(18カ月-3歳)
食事の回数
5回(朝・昼・夕・補食10:00ごろと15:00時ごろの2回)
口の様子
奥歯が生えそろい、2歳半すぎに上下の乳歯の嚙み合わせが完成します。
手の様子
18カ月ごろからスプーン、2歳ごろからフォークを少しずつ使えるようになります。
食事のポイント
2歳過ぎに第二乳臼歯が生え始めて3歳前後には奥歯が生えそろいます。ある程度のものを嚙み砕くことができるようになるため、煮干しなどのかたいものも食べられるようになります。味付けは今まで通り調味料は大人の半分の量です。塩辛いものや香辛料を使ったものや辛いものはまだ与えません。酸味はある程度大丈夫になるので酢の物などもメニューに取り入れましょう。
犬食い(顔を皿に近づけて食べること)になっていないか、姿勢はきちんとしているかを確認します。食後は残さず食べれたかチェックし、残したときは無理やり完食させようとはせず理由を聞いてみましょう。スプーンの持ち方を正しく持てるように教えましょう。
補食のバランス
牛乳は栄養価が高いので、好きなだけ飲ませていると食事に差しさわりが出てきます。おやつの時にコップ1杯など飲む時間と量を決めましょう。おやつは甘いお菓子ばかりに偏らないようにし、ゆでたサツマイモやトウモロコシなども上手に組み合わせ、お皿に食べる分だけ盛るなどの工夫をして与える量にも注意します。
お手伝いの範囲が広がり、買い物や調理に関わらせることで食事が楽しいものになります。またクリスマスや誕生日などの年間行事を喜ぶようになります。特別な日として、日ごろ食べないものや好きなもの、伝統食や郷土料理を準備してみましょう。
幼児後期(3-4歳)
食事の回数
4回(朝・昼・夕・補食15:00ごろの1回)
口の様子
完成した歯並びが安定期に入り、しっかり噛むことができるようになります。
手の様子
3歳ごろから箸が少しずつ使えるようになります。4歳ごろには指で「キツネ」の形がつくれるようになります。
食事のポイント
大人とほぼ同じかたさ、味付けの食事ができるようになりますが、できるだけ薄味を基本に作ります。塩辛いもの、辛いものはまだ十分に注意が必要です。
3歳ごろから箸が持てるようになります。正しい持ち方を教え始めましょう。食べ始めと食べ終わりのあいさつ、食事の前後の手伝いなどを習慣にしましょう。食べる時もだらだら食べず、しっかりメリハリをつけて食べる習慣も身につけましょう(特におやつのとき)。
イヤイヤ期などもあり食べムラが出てきます。無理して食べささず1日2日量を食べなくても、1週間単位で必要な量を食べていれば大丈夫です。嫌いな食べ物も出てくる時期ですが、少しずつでも促して食べる意欲を育てましょう。少しでも食べたときに褒めてあげると、次に食べるときのハードルが下がります。
爪楊枝やピックを刺して食べたり、包み焼のホイルを開けたり、割り箸を使ってみたりといつもと違う「一人前」のことをする経験を積むことで成長していきます。自分も食卓づくりに参加しているという意識が生まれて食事が楽しくなり、興味もわいてくるので折り紙やキッチンペーパーなどを使ってレースペーパー(紙ナプキン)を一緒に作ってみるのもおすすめです。
幼児後半(4-5歳)
食事の回数
3回(朝・昼・夕)
口の様子
嚙み切る力が強くなり、ほぼ大人と同じ食事が出来るようなります。
手の様子
4歳ごろから箸を正しく持てるようになります。
食事のポイント
大人と同じものが食べられるようになりますが、生え変わりで歯が抜けているときは咀嚼や噛み切ることが難しい場合があるので、食べ物の形・かたさに注意しましょう。味付けは塩辛いもの、辛いものはまだ食べられないので与えないようにしましょう。食べる量も増えるので塩分の過剰摂取に気を配るようにしましょう。
自立して食べられるようになる時期ですがまだ個人差があります。できないからといって大人が焦るのはやめましょう。小食の子どももいるので、その子なりの食べ方を見守りましょう。魚の骨や骨付きの肉などを取り入れると食体験が広がります。
小学校入学前には、給食のための準備としてゆで卵の殻やミカンの皮などをむく練習もしておきましょう。
食べ物に関する会話を楽しみましょう。食卓に出ている食べ物のことや子どもが手伝ってくれたことを話題にしたり、園でのお弁当の様子や給食の内容、友達の好きな食べ物や嫌いな食べ物などを話させることも大切です。大人が小さかったころに苦手だった食べ物や好きだった食べ物の思い出などは子どもが関心を持ついい話題です。
発達や離乳食・幼児食の基礎を知れば怖くない!
子どもの発達は個々で差があるのであくまでも参考程度にしてください。
食べることは楽しくておいしいという気持ちを子どもに伝えることを最優先に離乳食・幼児食生活を楽しんでください。
今後はアレンジレシピや離乳食の作り方や工夫なども紹介できるいいなと思っています。
ぜひ参考にしてみてください。
※東京カルチャーセンター 乳幼児食指導士養成講座テキスト参照