【現役保育士が教える】新米保育士さんにオススメ!絵本の読み聞かせ<年齢別・活動導入や午睡前>

今回は保育現場で実践できる現役保育士が新米保育士に向けて伝授する絵本の読み聞かせ方法を年齢別で紹介していきます。

園によって置いている絵本も違いますし、読むタイミングや機会もバラバラですよね。

先輩保育士にも教えてもらえることもありますし、絵本読み聞かせ研修もあるので、自分なりにやりやすい読み聞かせをみつけてみてください。

この記事はこんな人にオススメ

・新米保育士さんや近々保育士になる人
・現場で読み聞かせをする機会が少なく、いざ読むとなった時どうしたらいいかわからない保育士さん
・他の人がどんな読み聞かせをしているか気になる保育士さん
・保育士に限らず、保育現場で活動されているかた

読み聞かせるときの注意点

・絵本を全員が見える位置に座らせる

子どもと対面に座り、正面から約90度以内に座らせるように配置しましょう。

6人以上の場合は2列に座らせて、後列の子ども椅子を使って絵本の見える高さに調節するか、自分が椅子に座り少し高い位置から絵本を読み聞かせます。

・全員が読んでもらう態勢になるまで待ち、自分に注目するように手遊び歌などで注目させる

手遊び歌が出来ない人は、手や体の部位リズムを付けて叩いて音を出してみたりするといいですよ!

例えば「頭ポンポン、肩トントン、お手てパンパン、お腹ポコポコ、おひざトントン、手はそのまま」

のように体の部位を触る真似っこをさせてどんどん注目させ、子どもの手を膝におくように誘導することも出来ます。

自分流でいいので、まずは座らせ落ち着かせて注目をさせることをしましょう!

あまりに面白いことをしてしてしまうと、盛り上がりすぎてしまって絵本に移れないので、気を付けましょう。

・絵本の読んでいる最中の約束事を先に伝える(主に2歳児クラス以上)

人数が多ければ多いほどいろんな言動をする子が増えます。

絵本を真剣に聞きたい子もいれば、一緒に喋りながら読みたい子気になったことをすぐに言いたい子などさまざまです。

でもみんながみんな自由にしてしまうと、読み聞かせの妨げになってしまうので、読み始める前に「お約束」といって最後まで静かに聞くように促しましょう

「お話を知ってても最後まで先生の声を聞いてほしいな」「何か気になることがあったら絵本を読み終わってから聞かせてね」など言葉に工夫して約束事をしてみましょう。

・読み終わった後に「面白かった?」「楽しかった?」と感想を聞くのは控える

読み終わった後は絵本の余韻に浸らせてあげましょう。

感想を聞くことによって、絵本が終わったら何か言わなきゃいけないというプレッシャーになってしまいます。

感想よりも出てきたキャラクター(女の子やクマやゾウなど)や内容(お風呂や海の中や森の中)など絵本の中身を振り返るような声掛けをしましょう。

もし、子どもが面白かった!楽しかった!と自分から感想を行ってきた場合はもちろん拾って話を聞いてあげてください。

読み聞かせの姿勢

基本的には胸から肩の高さに絵本を持ってきます。

利き手と反対の手で絵本を持ち、利き手でページをめくります。

ポイント

絵本の内容を邪魔しないように、下の方から手を伸ばしページをめくりましょう!

物語の内容に合わせてページをめくるスピードも調節します。

ゆっくりめくって焦らしたり、パッとめくってメリハリを付けたりします。

声のトーンは基本的に明るめで、内容に合わせて読むスピード速くしたりゆっくりにして抑揚を付けましょう。

ポイント

リズムの抑揚はつけても、キャラクターの声の使い分けはあまりしない方がいいです。

キャラクターに合わせて声を大げさに使い分けると、その声色のイメージが印象に残り、先入観にとらわれ各自の想像力の妨げになってしまうからです。

声色を変えるのは会話とト書きの違いだけにしましょう。

0歳児クラスの絵本読み聞かせ

0歳児クラスはなかなか読む機会は少ないと思います。

特に集団での読み聞かせはなかなかないので、一人ひとりに対して読むスタイルが多いです。

物語を読み聞かせるスタイルより、一緒に絵本をめくって触って楽しむという感じです。

自分膝の上に座らせるか、床に座らせて、後ろからサポートしながら一緒に絵本をみるか、横並びに座って一緒に絵本をみるようにしましょう。

ただただ絵本をめくりたい衝動の時は、内容には触れずぺらぺらめくることを楽しんでもいいんですよ。

落ち着いて話を聞きそうだったら読み聞かせてあげてください。

時々、指差しながら読んだり、線や形に添って手を一緒に動かしてみても面白いですよ!

1歳児クラスの絵本読み聞かせ

大人が話している言葉を理解してくる時期なので、どんどん絵本をよんで沢山言葉を教えてあげてください。

好きな絵本が決まってくる頃なので、何度読んでも楽しんでくれますよ!

最初は流し読みをして、次は指差ししながら読むことで単語と絵を合致出来るように読みましょう。

イラストの絵本だけでなく写真や実物に近い描写の絵を使って読み聞かせてあげましょう。

言語の三段階

読み聞かせ後のステップ

STEP1「これがリンゴだね」と再度単語と絵を合致させます。

STEP2「リンゴはどれかな?」と単語は先生が言い、指差しをさせます。

STEP3「これは何かな?」と先生が指差し、子どもに発言してもらいます。

たくさん絵本を読んだから、どれだけ沢山の言葉を覚えたか確認してみたくなりますよね。

でも覚えたからと言って発語できるには段階があるんです。

第一段階「見たことがある、でも名前を知らない」

これが圧倒的に多く、そこから身近なものや何度も見たものから単語を覚えていきます。

第二段階「見たことがある。そして名前も知ってる。でも発語できない」

この段階があることをぜひ知っていてください。

0歳から1歳は第一段階に徹底するので、アウトプットを求めないのがポイントです。

第三段階「見たことがある。名前も知っている。そして言える言葉」

段階を経て、やっと自ら発語することが出来るのでそれまで待っていてあげてください。

2歳児クラスの絵本読み聞かせ

少し長めの話や複雑な話も理解できるようになってきます。

なので、知っている話の展開を読んでいる間に喋りたくなってしまう子が多いです。

個人や少人数で読み聞かせの時は少しずつ拾って絵本を進めていくといいのですが、大人数の場合に同じようにしてしまうと収拾がつかなくなってしまいます。

少しかわいそうに思いますが、お約束をしてサクサクと話を進めていきましょう。

そして一通り読み終えたら振り返りとして簡単なクイズを出してみてもいいですね。

「誰がでてきたかな?」「どんな色だったかな?」など絵本を開きながら聞いてあげて見て下さい。

3歳児クラスの絵本読み聞かせ

より長く難しい話を理解できるようになり、物語を記憶することが出来るようになります。

特にマナーやしつけ、生活習慣の本を通して学びを得ることをしてみましょう。

そして、どうしてなのか理由も捕捉し、より深く理解でき身に着くように何度も読み聞かせてあげましょう。

絵本を開かず内容に沿ったクイズを出し、どれだけ絵本を見ているか、内容を覚えているかなど集中力を付ける工夫もしてみましょう。

4~5歳児クラスの絵本読み聞かせ

3歳児よりももっと複雑で長い物語を理解できるようになります。

語彙力を上げるために、簡単な絵本を子どもが子どもに読み聞かせるという発表会をしても面白いですよ!

もちろん、文章は書いてあるのを読む必要はありません。

絵を見て自分なりに思った言葉や聞いたことのある物語の内容を言えたら充分です。

子どもに読ませるときは丸投げせず、言葉に詰まったり止まってしまったら横から小さい声でサポートしてあげてください。

ペープサートなどを用いて、人形劇みたいに物語に参加させる練習をしても面白いですよ!

活動導入時に使う絵本読み聞かせ

行事イベントや行事お製作などメイン活動に入る前に絵本を使うとよりイベントやお製作への興味や集中を高めることが出来ます。

行事イベント

七夕・ハロウィン・お店屋さんごっこ・クリスマス・正月・節分・ひな祭り

1年の行事をまとめた本などを使って、行事の内容や食べるものや、することなどを紹介します。

街中でも装飾を売っていたりするので壁面や部屋飾りが季節ごとに変わっていくのを一緒に探すのも面白いですよ。

行事お製作

こいのぼり、母の日、父の日、七夕、敬老の日、ハロウィン、お店屋さんごっこ、クリスマス、正月、節分、ひなまつり など

園によって製作があるところもあれば、特にない所もありますが、製作活動にうつる前に「今日はなぜ、何を作るか」というのを絵本を使って説明すると、より身近なものに感じ、興味を示してくれます。

午睡前に使う絵本読み聞かせ

午睡前に絵本読み聞かせタイムを作っている保育園もあります。

0~2歳児は昼食を食べたら眠たくなりやすいので、逆に絵本を読み聞かせる時間もなく午睡に入る時もありますが、3歳以上は体力が余っていて、すぐには午睡に入れないことが増えてきます。

そんな子たちを午睡前に落ち着かせる為に、絵本の読み聞かせをする保育園が多いです。

ポイント

絵本の読み聞かせといっても、どんな絵本でもいいわけではない

午睡前に落ち着かせるために、寝る内容の絵本や比較的静かな声で読める穏やかな絵本を選ぶ。

テンションを落ち着かせるために、絵本の内容が落ち着いている穏やかなものを選びましょう。

沢山集まっていた動物が一匹ずつ帰っていくとか、にぎやかだった街の車が遠ざかっていくとか、声のボリュームを落としたりしていく工夫をすることで、より効果的になります。

そして、読み終わった後は特に感想を求めず、そのままの流れで午睡モードに促していきましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です